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10月31日(土曜日)晴れ 娘夫婦といっしょに、グレンウッドスプリングスの温泉に行く。娘たちは車で、私と夫は念願のアムトラックで出かける。昨夜遅く仕事から帰った娘が、かねてよりの夫の希望を叶えようと予約してくれたものである。
アムトラックの駅はソルトレイクシティにあるとばかり思っていたが、プロボにもあると聞き、娘たちは驚いていた。娘の夫はオーレムで30年以上暮らしている。それなのに、隣町のプロボに駅があることを、今回初めて知ったのである。まさに、アメリカが完全な車社会であることの象徴と言えよう。もう一つ、人々の関心が鉄道にないことの証明は、地図である。日本の地図には、鉄道の線路はかかすことのできないものであるが、アメリカの地図にはほとんど載っていない。
地図にも載っていないプロボの駅は、町の外れにある。駅とは名ばかりで、日本の高速バスの停留所よりみすぼらしい。ガラス張りの簡単な待合室があるだけで、駅の名前すら書いてない。深夜で、列車の着く時間が近いというのにまともな照明もない。それでも列車はやってきた。現地での足と帰りのことを考えて車で行く娘夫婦と別れて乗車する。当然のごとく無人駅なので、運賃の支払いは乗車してから。車掌が席まで来て、「どこまで行くのか、料金はいくらと言われたか」などと聞かれる。予約の際にいわれたとおりの運賃、一人$50を支払う。車掌はとても気さくな人で、私のデジカメを見て「バッテリーをくうでしょう。これを使うといいですよ」と自分の使っている充電式の乾電池を教えてくれる。
乗客も少なく、展望車には空席が目立つ。夫は「世界の車窓から」で見た通りの展望車に乗ることができて、御満悦である。7時になると食堂車とスナックの売店が開く。簡単に朝食を取ろうと、売店でサンドイッチを買う。
列車が進むにつれ変わってくる景色を楽しみながら、約7時間の旅。目的地グレンウッドスプリングスには1時50分に到着。車で陽子とブライアンは一足先に到着して駅に迎えに出てくれている。彼らは2時間前に到着したという。
グレンウッドスプリンングスは、あの「OK牧場の決闘」に出てくるドク・ホリデイの墓がある街だ。看板に拳銃が付いている、西部の匂いが漂うレストランで昼食を摂る。カウボーイハットをかぶった客がビールを飲んでいる。メニューも「黒豆のスープ」「オクラのフライ」「ミートローフ」など、家庭料理のようなものが中心になっている。大きくなったおなかを抱え、街を散策する。
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