モンタリーナで朝食を。スイスの朝食と言えば、ほとんどこれ。チーズとハムです。
朝日が差し込む部屋で起きるのは、ホントに気持ちがいい! この日、泊まっていたホテル Montarina では、そんな気持ち朝を向かえることができました。
この日はホテルで朝食をとりました。バイキング形式で、チーズ、ハム、パン、シリアル、フルーツを自由にとることができます。 スイスのホテルだと、このスタイルが多いようです。チーズとハムが定番で、さすがにどれも旨い。
チーズもハムも種類が多くて、迷ってしまいますが、小さく切られているので、全種類いけます! だんだん見た目で、これは好きなチーズ、これは臭いチーズ、と見分けがつくようになってきます。
ティラーノ行き、ベルニナ急行の連絡バス
この日のルートは、ベルニナ急行の連絡バスでイタリアのティラノ(Tirano)まで行きベルニナ急行で終点のクールまで向かいます。
この連絡バスはルガーノ駅を朝の10:15に出発なので、朝食をゆっくり食べてからでも間に合います。
連絡バスもベルニナ急行もそうですが、日本で必ず予約はしていったほうがいいです! とくにバスは座席数も少ないので、いきなり行っても乗れないことが多いのではないかと思います。
バスのチケットも事前にネット(myswitzerland.com)で直接、予約しようと思ったら、どうも満席の表示しかでません。 これはもう無理かなぁと思いつつも、地球の歩き方の旅プラザで頼んでみると、なんとチケットがとれました! ちなみにHISではこの連絡バスの予約はできないとのこと。
連絡バスで国境を越える
ルガーノ駅を出発すると、ルガーノ湖の沿岸を走っていきます。 右側のほうが車窓が良くて、湖沿いの小さな集落や湖を眺めることできます。
ベルニナ急行の連絡バスの所要時間は約2時間45分。けっこう長いです。 バス酔いの心配もあったけど、気分が悪くなることもなく快適。
連絡バスから電車に乗り換えるティラノは国境を越えたイタリアの町。 この連絡バスもほとんどはイタリア国内を通ります。
ルガーノ駅を出発して20分ほどで、国境の検問所に到着。 パスポートのチェックがあるのかと思い、用意するものの、乗客は必要なし!あっさりと、国境を通過してしまいました。
入国スタンプくれよ~。
ここでみんな一休み
ルガーノ湖が過ぎ、狭い山道を走っていくと、今度は町並みの細い道を通り抜けていきます。 対向車が来ると、大型のバスなのですれ違うのも大変なくらいです。
山を下っていくにつれてコモ湖が見えはじめ、やがて湖沿いを走っていきますが、もうすっかり町の雰囲気がイタリアで、スイスにいたことを忘れてしまいそう。
このあたりで、休憩があります。カフェのようなお店で停まり、みなイタリアン・ジェラート(安い!)を食べたり、ドリンクを買ったり、トイレを済ませたりします。
そうそう、この連絡バスを利用した理由を書いておきます。
まず、計画の段階でベルニナ急行と氷河特急(氷河急行とも呼ばれる)の両方に乗りたかったのと、乗るルートをダブらせたくなかった、というのがあります。
この連絡バスを利用しないと、クール~ティラノ間を電車で往復することになりますが、連絡バスならティラノに別ルートから行くことができます。 ルガーノの町もなかなか魅力的だし、バスで列車からは見られない景色も楽しむことができるので、ルガーノ~ティラノ間をバスで移動するのも、おすすめです。
ベルニナ急行の発着するティラノ駅
連絡バスもティラノに近づくと、わりと平地になってきます。 線路沿いなども走ったりしますが、景色が日本の田舎っぽいです。
1時ごろバスはティラノに到着!山に囲まれた小さな町といった印象ですが、イタリアの明るい雰囲気が町にも現れているようです。
今回乗るベルニナ急行は14:15分発のクール行きで、1時間ちょっと時間があります。 みんなバスを下りると、近くのレストランへ入っていきました。
ここはイタリアです!ルガーノではピザを食べたので、ここはパスタだ!と目の前のレストランへ。 既に、みなさん食べ始めてます。
オーダーしたのは Spaghetti with tunny & olives で tunny は魚でした。 素朴な味だけど、美味しいです。
イタリア国鉄(?)の電車
ティラノにはベルニナ急行の発着する駅の隣に、もうひとつのティラノ駅があります。
こっちはイタリアの鉄道会社みたいで、ミラノ方面への列車が走っているようです。
乗ってないので、詳しいことは分かりませんが、ルガーノからイタリア経由で電車でティラノまで来ることもできるようです。
連絡バスが満席だったら、このルートも検討したのですが、実際に乗ってないので、なんとも言えないのですが。
あくまでも聞いた話ですが、イタリアの電車はよく遅れるらしいので、余裕を持った計画が必要かもしれません。
ベルニナ急行の機関車。赤いデザインが印象的。
ティラノはベルニナ急行の起点駅なので、ここが始発。 時期によっても異なりますが、夏ならティラノからクール行き、ダボス行き、サンモリッツ行きの3本のベルニナ急行が走っています。
ここでベルニナ急行というのは、専用のパノラマ車両を使った列車のことで、この区間は普通列車も走っています。
新しいベルニナ急行ではデッキ以外の窓は空かないので,写真を撮りたい人にはちょっっともの足りません。 普通列車なら座席の窓も空くので、風も入ってくるし、写真だってキレイに撮ることができる。
ベルニナ急行は私鉄のレーティッシュ鉄道(Rhätische Bahn)が運行する観光列車。レーティッス鉄道ではスイスパスが全線で使えます。
ベルニナ急行の2ndクラス
ベルニナ急行にも1等と2等があるので、乗ってみよう!という方は迷ったり、どう違うのか気になるかもしれません。
今回は2等のスイスパスを持っていたので、もちろん2等を予約。これは日本で予約していきました。
自由席はありませんので、予約を日本でしていきましょう。スイスに行ってから、空いてない!なんてなると、がっかりですから。 直接、ネットで予約しても、日本の代理店で予約しても、予約金が必要です。
2等の1等の違いはほかのスイスの列車と同じく、1等の座席の数は通路を挟んで1席+2席。2等は2席+2席です。
座席同士の間隔が広いのと、シートの素材が違うくらいなので、2等でも十分です。 新しい車両なら、とくに2等でも快適で、窓の大きさもほとんど同じような感覚。
ベルニナ急行のループ橋
ティラノを出発すると、まずは町中を走っていきます。道路の中を走る場所もあって、なかなか面白いところ。
町を出るとすぐにスイスへと入ります。すぐ横の道路には検問所があって、車が並んでいます。 そんな光景を見ながら、ベルニナ急行はどんどん山を登っていきます。
電車はパスポート・コントロールないかって???これがないんです。 スイスを出てイタリアへ入るときも、イタリアを出てスイスに入るときもありません。 駅でも見せてないし、たしか車内でも見せてなかったような。
ティラノを出て、まだ車内の感じに慣れないうちに、最初の見所がやってきます。 よくパンフレットや本に写真が載っている、一周ぐるっとまわるループ橋です。
右上の写真にも下の線路が写っていますが、この下のところから、ぐるっと登りながら回って橋を渡っていきます。
最後尾からの車窓も一度はどうぞ
ベルニナ急行の新しいパノラマ車両は窓が大きくて車窓を存分に楽しむことができます。
でもずっと座って見てるだけだと、飽きてきたりして、あまり面白くないかもしれません。そんな方には、最後尾をオススメします!
アムトラックに乗ったとき、そういえば最後尾から外が見えたよなぁと思い、1stクラスの車両を通り抜け、最後尾まで行ってみました。おぉ!やっぱり見える!
クール行きの最後尾は1stクラスの車両だったのですが、ドアで仕切られている場所なので、2ndクラスの乗客でも大丈夫そうだぞ、とここで随分と車窓を楽しめました。
デッキの窓から。風が気持ちいい!
窓の開かない新型パノラマ車両のベルニナ急行で、窓の開くところ、それはデッキの窓です。
車両によっても、窓の開かないデッキもあるので、1編成でも窓の開く場所は数カ所だけ。 今回は空いてたので、どっか1つくらいは常に空いていました。ずっと、同じ場所から写真とってる人もいたので、混んでいると、なかなかチャンスがなかったりするかもしれませんが。。
残念ながら、自分の乗っていた車両のデッキは、窓が開かなかったのですが、またしても最後尾へ。 ここの窓が開いたので、途中はずいぶんと長くここにいました。
窓から体を出すのは危険なので、気をつけないといけませんが、風がなんとも気持ちいいのです。 正直に言うと、顔を出し、手を出し、写真を撮ってしまいました、、何度も。しかし困ったことに、ここで旅の最後まで影響するあることが進行中でした。。
車窓からは氷河も見える
よくこんなに登るな~と思えるほど、ティラノを出発してからずっと登り坂。
標高429mのティラノ駅から、オスビッツオ・ベルニナ駅の2253mまで、とにかく登りっぱなし。 オスビッツオ・ベルニナの手前から、氷河が見えてきます。
このあたりまで来ると、もう高い木も少なくなり、高原の雰囲気。 これがイメージしていたスイス、そう思えてくるような景色が始まります。
このあたりから、ベルニナ急行のハイライト。寝てる場合ではありません!
ラーゴ・ビアンコ沿いを走るベルニナ急行
このあたりでは、ずっとデッキから景色を楽しんでいました。 顔にあたり風が冷たくなってきます。それもそのはず、6月下旬でも雪がまだ残っているくらいです。
すると、目の前には濁ったような薄いブルーの湖が現れます。ラーゴ・ビアンコと呼ばれる湖で、氷河も目の前、この氷河から流れる水が、この美しい色をつくっているようです。
ここもベルニナ急行と言えばここ、というような景色で、よく本なので見る場所。 それもそのはず、このあたりの車窓はとても印象的です。クール方面行きなら、進行方向左側。デッキは早めに確保しましょう!
どんどん下っていくベルニナ急行
オスビッツオ・ベルニナは峠なので、ここを過ぎると、今度はどんどん山を下っていきます。
カーブの緩いところでは、かなりのスピードが出ているような感覚。
今度は違うデッキで反対方向からの車窓を堪能!しかし、このあたりでもう限界です。。 なんと花粉症になってしまったのです。デッキからの風があまりに気持ちいいので、調子に乗ってずっと顔を出していたから、花粉を吸いまくっていたようで。。
このあと日本に帰るまで、花粉症を引きづり、クシャミの連続、目もしょぼしょぼするしで、目薬持ってきておいてホント良かった。。
ランドヴァッサー橋を渡るベルニナ急行
ティーフェンカステル駅の手前で、これまたベルニナ急行を代表する見所を迎えます。 ここは氷河急行も通る場所で、スイスで鉄道の旅というと必ず紹介されるようなスポット。
午後5:18、トンネルを抜けると、いよいよランドヴァッサー橋。 クール行きの場合は左にカーブしてるので、左側のデッキから眺めるのが一番!
高さは65mあるそうですが、高い木が並んでいるので、高さはあまり感じませんが、橋のデザインと石が積み重なったような状態がなんとも印象的でした。
クールの町並み
18:30、予定通り、ベルニナ急行はクールに到着です。駅は工事中で、近代的なところと、昔ながらの雰囲気が混在してました。
5000年以上の歴史を持ち、スイス最古の町とも言われるクールですが、これといった観光スポットがないため、観光客の姿は多くないような印象。
観光立国のスイスにあって、どの町に行っても観光地にいるような感じがしてしまいますが、クールはそれほど観光地化されていないので、それがまた新鮮です。
一応、ドイツ語圏のようですが、ロマンシュ語も使われているとか。ドイツ語すら、全く分からないので、なにがロマンシュ語か分からないわけですが。。
この日の宿は、ドライ・ケーニゲ(Drei Könige)というホテル。 かつては修道院だったそうで、見た目は町にとけ込んだ、歴史ある建物。それでも中に入ると、木を全面に使ったきれいで清潔感のある内装。1階には郷土料理のレストランもあり。
ホテルの受付には、各言語の観光マップが置いてあり、日本語もありました。実は、けっこう観光でも頑張っているのかも。
シュニッツェル
この日の夕食はホテルで地元の郷土料理でも、と思っていたのですが、ホテル近くの裏通りに、どう見ても地元の人しか入らなそうな店を発見!ここへ入りました。
照明が暗く、喫茶店のような雰囲気。メニューをお願いすると、何やら言ってるのですが、これが何語なのかも分からず、全く意味不明。。
どうやら、「シュニッツェルがおすすめだ!(or シュニッツェルが今日のメニューだ!)」と言ってるようです。なるほど、これがオススメなのか!と勝手に思い込み、オーダーすることに。
出て来たのは、豚肉の焼いたやつと、新鮮な野菜がたっぷりの料理。う~ん、旨い。。
さて、この日のワールドカップはスイス×韓国の1戦が。決勝トーナメント進出を決める大事な1戦がありました。 スイスにいるので、やっぱりスイスを応援したくなります。
結果は2-0でスイス快勝!フランス、韓国がいる接戦のグループでトーナメント進出です!
4日目につづく
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通常の地図、衛生写真、ハイブリッドの切り替え、ズームができます。
[乗車記募集!] 乗車記を投稿しませんか?
日のあたるガーデンで朝食
ルガーノ駅前にあるベルニナ急行連絡バスのバス停
バスからの車窓もなかなか
ルガーノ駅のキオスクで購入した Valser Classic はやっぱりガス入り。やはり美味しくはないです。。
休憩で食べたイタリアン・ジェラートはたしか1ユーロ!安い!
Sanpellegrino Limonata
このレモネードは旨い!
Spaghetti with tunny & olives
11.50フラン or 7ユーロ
ティラノ。箱根登山鉄道から贈られたもの。
2ndクラスの座席
1stクラスの座席
1stクラスの車内
レーティッシェ鉄道の普通列車
初夏でも雪が残るほど涼しい
ベルニナ急行の最後尾
窓の開くデッキは眺めが最高!
ランドバッサー橋を渡る
ランドバッサー橋とトンネルの出口
Hotel 3 Konige は「3人のキング」という意味。
裏道にあったレストラン
Calanda はスイスのビール。クールに工場があり、町のレストランには看板が多い。