教会の時計と雪の残る背景の山々
スイス旅行、4日目の朝です。今日も天気が良い!またまた気温が上がりそうです。
スイスと言うとどこか涼しそうなイメージがありますが、スイスだって夏は夏、標高の低いところでは、やっぱり暑いのです。
日差しのある午後はもう歩いてるのが、ダルいくらいに暑いです。とにかく水は常に携帯していないと、脱水症状になりそうなくらいでした。
今日のルートは、クールから氷河特急(グレイシャー・エクスプレス)に乗って終点のツェルマットまで乗り、そこでゴルナーグラート鉄道に乗り標高3100mの山岳ホテルを目指します!
今回乗る氷河特急は12:15発なので、午前中は時間があります。まずは歴史あるクールの町を散歩しました。
人で賑わうマーケット
ホテルでもらった日本語の観光マップを参考に町を散歩します。チェックアウトしてますが、荷物はホテルで預かっておいてもらいました。
暑い中、重い荷物を持って、歩き回りたくはないぞと。こんなときは預かってもらうのが、便利です。断られることは、あまりないですので、頼んじゃいましょう。
旧市街はどこを見ても、歴史的建造物のような町なので、散歩するだけでも、十分楽しめます。
丘から下りてきて、川沿いを歩いていると、レーティッシュ鉄道・アローザ線の電車が道路を走っていきました。アローザへはこの電車でクールから1時間。保養地になってりるそうです。
川沿いの道から町の建物の中を抜けると、なにやら賑わっています。この日は土曜日だったので、市が出ていたんですね。
グレイシャー・エクスプレス
12:10過ぎ、グレイーシャー・エクスプレス(Glacier Express)がホームに入ってきました。
日本語では「氷河特急」とか「氷河急行」と呼ばれますが、どっちでもいいので、ここからは「グレイシャー・エクスプレス」にしときます。
ちなみに『地球の歩き方』では「氷河急行」、スイス政府観光局では「氷河特急」と使っています。しかも政府観光局のほうは、カタカナもグレッシャーと小さいッを入れてます。いろいろあると、検索するほうも面倒なのですが。。
そんなグレイシャー・エクスプレスは、ベルニナ・エクスプレスと同じく季節にもよりますが、2006年現在、1日に片道4本(計8本)の列車が走っています。
西の終点は全てツェルマットで、クール発が1本、ダボス発が1本、サンモリッツ発が2本運行されています(逆方向も同じく)。
クール駅で既に満員のグレイシャー・エクスプレス
2006年の時点では、まだ新型と旧型の電車が混在している状況で、サンモリッツ~ツェツマット間に新型の電車が走っています。
ベルニナ・エクスプレスと同じく、新型車両は窓が大きくなり、空かないようになっています。また食堂車が廃止され、ランチは座席で食べるようになっています。
グレイシャー・エクスプレスは全席指定。切符で車両を確認して、いざ乗り込みます! 今回は911というサンモリッツを10:01に発車したグレイシャー・エクスプレス。クール駅で乗る人もそこそこはいますが、既に車内はいっぱい。
事前にランチを頼んである人の席には、ナイフなどが用意され、食事前のドリンクを楽しんでいる人もちらほら見かけました。
ランチのメニューは日本語でも書いてある。
グレイシャー・エクスプレスのランチはチケットとは別料金で、事前に予約をしておくのが普通なようです。
今回は、予約してなかったのですが、スタッフに聞いてみると、今からでも大丈夫とのこと!おぉ、やった!
さっそくマットやナイフなどが用意さえ、ドリンクのオーダーをとってくれました。
1:20頃、ようやくサラダがやってきました!揺れる車内で、スタッフが1人1人に用意しているので、時間がかかってしますようです。 ドリンクから40分近く経過。
Disentis / Muster でひと休憩
サラダの後がなかなか出て来ないのですが、電車はゆっくりと山を登っているようです。ベルニナ急行ほどは、登りがきつくないようで、のんびりと高原を走っていきます。
1:30、電車はディせんティス駅に停車。ここでは15分ほど停まっているので、外に下りてリフレッシュできます。と、ここでまだサラダの次が出て来ていませんが。。
どうやらこの駅で客車をひっぱっている先頭の機関車を交換しているようでした。
列車は発車し、車窓からはまた高原の風景が流れていきます。牛がのんびりしている風景はほんとのどかです。
さすがにお腹も空いた14:00過ぎ、やっとメインディッシュの登場です!サラダから約50分、みんなこいつを待っていました!
角バットで運ばれる肉、コーン、ホウレンソウがお皿に盛られていきます。 このへんで分かったこと、それは予約の人数分を作っているというよりも、大量に作って、おかわりもできるようになっています。 だから、当日いきなりオーダーしても大丈夫なんですね。
今回食べたのは、コースメニューで、他にもオーダーできる料理があります。周りの人が魚やステーキなど食べていましたが、美味しそうでしたよ!
食事のあとは、車内販売が来たので、誰かのお土産用にしようと定番?の「特製傾いたグラス」を買いました。しかし翌日、後悔することに。。
ブリーク駅にて
16時半過ぎ、列車はブリーク駅に到着です。ここでも数分間の休憩があり、さすがに車内で座っているだけだど、体が痛くなるので、外で出てる人も多くなります。
サンモリッツから乗っている人は、すでに6時間半ですから、そりゃ疲れますねぇ。。クールから乗るのオススメです。
ここブリーク駅はツェルマットの玄関口とも言える駅で、私鉄のBLS(レッチベルグ鉄道)との乗り換え駅でもあります。 フランス方面からはTGVなどもやってくる駅で、ここでグレイシャー・エクスプレスを下りる人もいたようです。
ホームへ出てびっくりしたのが、その暑さ。ブリークは標高671mと比較的低いところで、こんなに暑いのは盆地のようになっているかもしれません。
ここから終点のツェルマットまでは、谷底を走っていきますが、標高差は約1000mもあるので、また山を登っていきます。
ツェルマット駅
ブリークを出てると、マッター谷を通り、終点のツェルマットを目指します。 雨が続いていたのか、ちょうど雪解けの季節なのか、横を流れる川の水量ははんぱないです。
そういえば、マッターホルンが一瞬ちょこっと見えました。ほんとにちょっとだけですが。
6時ちょっと過ぎ、終点のツェルマットに到着。 ツェルマットは車の走らない町で、車で行く人は手前の駐車場に停め、電車に乗り換えてきます。
そんな話を聞くと環境にやさしそうな印象があるのですが、電車を下りて少し歩いただけで、もう観光地化され過ぎているような印象が強いところです。
だってスイスにいるのに、看板に日本語があふれ、ギフトショップに入れば、日本人スタッフに日本語で話しかけられる。これは旅してる気分をちょっと損なってしまいます。。 なんだか看板ひかえめなマクドナルドがかわいく見えてきます。
ツェルマット駅のゴルナーグラート鉄道
今日の目的地はツェルマットではなく、これからもうひと旅あります!
泊まる予定の宿は標高3100mの山頂にある山岳ホテル。そこまで登らないといけません。
山頂のゴルナーグラート駅までの所要時間は約45分。 6時過ぎに着いたグレイシャー・エクスプレスから山頂まで乗り継げるのは、ゴルナーグラート行き最終19:12分の1本だけ。
切符売り場でゴルナーグラートまでの切符をお願いすると、「頂上のホテルに泊まりますか?」と聞かれました。 この最終電車に乗っても、その電車は終点ですぐ引き返してしまうから、その確認だったようです。
ここはスイスパスを見せると、半額になります。 切符を買い、自動改札を通ると、驚くほど広い待ち合いスペースが! 列で並べるようになっていますが、これほどのスペースを用意しないと、混雑時は対応できないってことでしょうか。
しかし、今回はまだピーク前。そして最終列車です。ガラガラで乗っている人は、10人もいません。 そのうちの半分は、自転車ごと乗り込み、ヘルメットもした本格派の人たち。これで山へ登り、自転車で下りてくるんですね、きっと。すごい。
*時刻表は2006年6月17日~10月1日までのものです。詳しくはこちらの→時刻表をどうぞ。
雲に隠れたマッターホルン。
ツェルマット駅を出発すると、すぐに山を登り始めます。 だんだんとツェルマットの町を見下ろすように、ゆっくりと、標高3089mを目指していきます。
雲が多く、山の景色はいまいちですが、右手にはマッターホルンらしき山が現れました!
天候に恵まれないと、せっかくゴルナーグラート鉄道に乗っても、全く見えないこともあるというマッターホルンです。 少し見れただけでも、ちょっと感動。
天気がいいとツェルマットの町からも見ることができますが、午後は雲がかかり見えないことが多いようです。だからこのゴルナーグラート鉄道も朝が混雑するみたいです。
木の生えないような高地を登る。周りはすべてスキー場。
山を登るにつれて、周りには高い木がなくなっていきます。森林限界を電車に乗りながら実感できてしまうというのが、登山鉄道の面白いところ。
線路脇には雪も残り、窓を開けると、冷たい風が吹き込んでくる。 標高1600mほどのツェルマットから一気に3000mまで上がるので、高山病とかかかるのかなぁとも思いつつ、ちょっと空気が薄いのを実感。
そういえばマウイ島ハレアカラの山頂、3000mまで車で一気に上がったときも高山病にはならなかったし、ここで多くの人が高山病になってしまうなら、この登山鉄道も成り立たないだろ、っと勝手に納得しましたが、体調の悪い方はお気をつけて。
そしてスイスに来てからずっとTシャツ1枚でしたが、さすがに寒さに負けてここでコロンビアのジャケットを着ることに。1枚持っていると、こんなとき助かります。
標高2819mの Rotenboden 駅。周りには、雪の積もった山がそびえる。
とにかく平地の場所がないほど、ゴルナーグラート鉄道は登り続けます。周囲は雪景色の山々。そして氷河!
途中の駅で、他の観光客も下りてしまい、乗っているのはほかに自転車隊だけ。この薄暗い時間に、しかも雪の残るこの山を本気で下りるのか?! ちょっと心配になりますが、ヘルメットにプロテクターにと完全装備。やっぱり転ぶってことか。
この最終列車、本当に乗る人があまりいないようで、1車両のみ。鉄道というよりも、箱が移動しているような感覚です。
標高3089mの終点ゴルナーグラート駅。天気がいいと、マッターホルンなど360度の絶景が楽しめる。
あたりもすっかり薄暗くなった7:53分、やっとこさ終点のゴルナーグラート駅に到着です。電車を下りると、やはり寒いです!
おぉ、このこの駅はこんな山の上なのに、自動改札です。しかも屋根もないところで、よく壊れないなぁと。
駅を出ると、すぐ目の前には氷河です。こんなに近くで見たのは、はじめて。ときどき聞こえる氷河の音がなんともいえません。音だけでも幻想的。
もうちょっと景色を眺めたいとこですが、もう8時近く。ホテルにチェックインしないといけません。夕食も待っています。
標高2819mの Rotenboden 駅。周りには、雪の積もった山がそびえる。
今回のホテルは、山頂にただ1件だけ建つ Kulmhotel Gornergrat 。 標高は3100mで駅よりもさらに11mも高いです!そんなわけで、駅の横からエレベーターで上へ上がります。
照明玄関を入ると、いきなり3100の文字が。このホテルはまだ2006年に改装したばかり。内装の工事がまだ途中だったりしましたが、どこを見てもきれいです。
チェックインを済ませ、部屋へと向かいます。ここのホテルは部屋それぞれに山の標高と名前がついています。つまり、部屋の番号がそれぞえの山の標高なんですね。これはおもしろいアイデア!
今回は 3934 号室で、山は Bietschhorn でした。部屋に入ると、まだ新しいせいか木の香りが残っています。この部屋に人が泊まるの初めてなんじゃないの???と思えるほど、きれいでホント快適です。
あ、そうそう、この Kulmhotel Gornergrat にはマッターホルン側の部屋とモンテローザ側の部屋があり、予約の際に選ぶことできます。マッターホルンのほうが1人あたり10スイスフランほど高くなっていますが、高いってことは、そっちのほうがいいことあるわけです。これは翌朝に実感することに。
メインディッシュのトラウト・サーモン。
荷物を部屋に置き、さっそくホテルのレストランへ。
メイン料理は肉と魚で選べます。どっちかというと魚派なので、もちろんフィッシュ。
サラダなどは自分でとることのできるバイキング形式。とりあえず全種類!と行きたいところですが、皿に盛りきれません。
メインの魚はライスと一緒にやってきました。こっちではこのスタイルが多いようですが、これがなかなかいけます。 タイ米のような細いもので、パラパラした感じで魚と合いますね、これは。
5日目につづく
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[乗車記募集!] 乗車記を投稿しませんか?
今日の朝食。またしても、チーズ&ハムです。
ゆで卵はカラフル。知らないとちょっと不気味。
クールの町中では道路を走るアローザ線
ホームの上にあるクール駅のバス乗り場
牧草地帯を走る氷河特急
スープじゃなくてサラダだった今回のランチ
豚肉のソテー ドライプラム詰め。おかわりもできます!
ドムレッチ風 チェリーケーキ
きれいな湖沿いを走る
マッター谷、線路脇の崖崩れ?土砂崩れ?かなり大規模なもので、車内アナウンスでも解説してました。
ゴルナーグラート鉄道のツェルマット駅。シーズン中の朝は大混雑だとか。
橋の横には滝が。なかなかの迫力。
羊のような動物。プレーリードッグみたいなのも、たまに見かけます。
ガラガラの車内と準備を始める自転車隊
駅前に広がる氷河
部屋の番号は山の標高。今回は Bietschhorn で 3934m(号室)でした。
バスルームも新品同様。これは嬉しい。
スープと付けて食べるクラッカーのようなもの
バイキングで盛り合わせたサラダ。オリーブ旨し。
食後のデザート
レストランにはテラスも。しかし寒すぎます。
ワールドカップ見ながらカランダを。ビールというよりジュースに近く飲みやすい!